養育費と税金

養育費に税金はかかるのでしょうか。
結論から言えば、原則養育費に税金はかかりません。
養育費は、扶養義務を履行するため給付されているため、所得や贈与に当たらないからです。
ただし、その金額が不相当に過大(年収に比して、あまりに多額の養育費を支払っている場合など)である場合は贈与税の対象となる可能性がありますので注意が必要です。

また、養育費を一括で支払ってもらう場合も注意が必要です。
養育費は扶養義務を履行するために給付されるものですが、それが「通常必要と認められるもの」としての範囲を超える場合、贈与税の対象となる可能性があるからです。この「通常必要と認められるもの」とは、生活費や教育費として必要な都度直接支払われるものとされています。ですので一括払いの養育費はこの要件を満たさない可能性があるのです。
しかし養育費の一括払いはその有用性から利用されることもよくあります。この点を考慮してか税務当局も、一括払いの養育費については、その額が子供の年齢やその他一切の事情を考慮して相当な額と認められる限り、贈与税を課さないようにしているようです。

いずれにしても養育費の取り決めがある場合、贈与税を疑われないようするためにも公正証書等を作成しておくことをお勧めします。